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クラブチームしか勝たん!特別編 第46回全日本クラブ野球選手権出場チーム紹介② 全足利クラブ/弘前アレッズ

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日本野球連盟(JABA)に加盟する247のクラブチームの頂点を決める第46回全日本クラブ野球選手権大会が8月27日に神奈川県の等々力球場と大和スタジアムで開幕します。

大会を前に「クラブチームしか勝たん!」特別編として、出場チームを全8回で、対戦カードごとに紹介します。

第2回は、全足利クラブ弘前アレッズです。両チームは27日第2試合(等々力球場)で対戦します。

 

全足利クラブ(関東地区・栃木 2大会連続39回目) 

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主力抜けてチームが若返り

 前回大会で16大会ぶり11回目の優勝を果たし、自チームが持つ歴代最多優勝回数を更新した。昨年限りで主力選手が多く抜けたことで、今年はほとんどが3年目以下の選手。若い力で3回目の大会連覇をうかがう。

 投手陣は前回大会で最高殊勲選手賞に選ばれた中田智暁投手が健在。制球力と緩急を武器に安定感は抜群だ。今年からコーチ兼任で若手の手本にもなっている。昨年の大会でも活躍した3年目の右腕・岩崎海斗投手に加え、若手も台頭してきた。2年目右腕の山田敏紀投手は直球に力があり、青学大出の新人・竹本甲輝投手は技巧派左腕で、ゾーンいっぱいで勝負する。

 打線の顔ぶれも変わった。チームの精神的支柱でもあった主砲の松本大吾内野手が昨年限りで退部。代わりに2年目の西村天志内野手が4番に座る。椎名博士監督は「昨年、松本と一緒に練習してきた。まだ松本の実力の半分にも及ばないが、一生懸命頑張っている」と期待を込める。BCリーグの栃木ゴールデンブレーブスから佐藤翔内野手が加入し、中軸を務める。関東2次予選の代表決定戦では24得点を奪うなど打線の爆発力はある。

「チームワークは昨年以上」 3度目の大会連覇へ照準

 1955年創部の市民球団。地元企業や市民らでつくる後援会の寄付や市の補助金などで賄う。選手らの雇用先も確保され、足利市役所や地元企業などで働くなど支援が充実している。地元の期待に応えるべく、目標はもちろん大会連覇だ。椎名監督は「チームワークは昨年以上。野球は一つのミスでプレーの流れが変わる。ミスが出た後にどうカバーするかが大事」と気を引き締める。 

 

 

弘前アレッズ(東北地区・青森 2大会ぶり6回目

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新人7選手がチームを底上げ

 新人7選手が加入したことでチームが底上げされ、2大会ぶりの出場権を獲得した。一戸祐太郎監督は「例年、新人は2、3人。今年は多く入った。新しい力と今までの力がうまくかみ合った」とうなずく。

 攻撃は、上位を打つ大平新稀内野手、柳谷勇吾内野手、川原登瑚内野手の新人3選手で好機を作り、滝沢昇也捕手や下山翔内野手で還すのが得点パターン。エンドランやスクイズなど足を使った攻めも多用する。投手陣の軸は山口真太朗投手と松谷隼平投手。青森・弘前学院聖愛高校出身の27歳・山口投手は打者を見て投球ができる。松谷投手は140キロ前後の直球を投げる右腕で、2人ともに完投能力がある。

 地域に愛され、役に立てる「市民球団」を目標に2012年に発足。「弘前市民球団プロジェクト」が運営母体で、選手の約3分の2は協賛企業で働く。若者が地元で働きながら野球を続ける道を開くとともに、ボランティア活動にも注力している。17年の第88回都市対抗大会では、地域への貢献が顕著なチームを表彰する「地域の元気 総務大臣賞」をクラブチームとして初めて受賞した。

県外での活動自粛した2年分の思いをぶつける 

 昨年までの2年間は選手の職場に配慮する形で、新型コロナウイルスの感染リスクを鑑みて県外での活動を断念。20年の都市対抗と21年の全日本クラブ選手権、都市対抗2次予選を辞退した。それだけに今大会に懸ける思いは強い。一戸監督は「昨年までは練習をしていても何を目標にすればいいのかというのがすごくあった。今回、強いチームと戦えるので、次へのモチベーションにつながる。新人、ベテランの力を合わせて戦いたい」と一戦必勝で挑む。

【毎日新聞社野球委員会 安田光高】