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クラブチームしか勝たん!特別編 第46回全日本クラブ野球選手権出場チーム紹介③ 東北マークス/ハナマウイ

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日本野球連盟(JABA)に加盟する247のクラブチームの頂点を決める第46回全日本クラブ野球選手権大会が8月27日に神奈川県の等々力球場と大和スタジアムで開幕します。

大会を前に「クラブチームしか勝たん!」特別編として、出場チームを全8回で、対戦カードごとに紹介します。

第3回は、東北マークスハナマウイです。両チームは27日第3試合(等々力球場)で対戦します。

 

東北マークス(東北地区・宮城 2大会連続11回目) 

特別編③東北マークス.JPG (1.56 MB)

JR東日本東北からの移籍選手がチーム活性化

 只野竜馬監督のチーム評は「新たな選手が入り、守備も打線も昨年よりは上がっている」。JR東日本東北から移籍した寺澤圭祐内野手がチームに大きな刺激を与えている。

 JR東日本東北で2年間プレーし、今年からチームに加入。主に3番として打線の核となっているが、只野監督は「ヒットが打てなくても進塁打を打つといった寺澤の考え方をほかの選手たちが吸収して、つなぐ野球ができるようになった」と、打線全体への好影響を認める。

 投手陣の軸は青森・光星学院(現・八戸学院光星)高校時代に2011年の夏の甲子園で準優勝に貢献した李基成投手。制球力があり、抑えも先発もできる。面白い存在は新人の廣田大和投手。青森・八戸西高校時代の21年のセンバツ大会に21世紀枠で出場し、甲子園でも登板。チェンジアップでストライクを取れる右腕だ。

 前身は1946年創部の電電東北。NTT東北時代に日本選手権で2度4強入りしたが、99年にNTTグループの再編に伴い、クラブ化した。現在のチームはNTT東北の社員だけでなく、さまざまな企業の社員や大学生で構成されている。

3年計画の2年目「まずは1つ勝つ」

 前回大会は初戦で、その後準優勝した千曲川硬式野球クラブに敗れた。只野監督は「去年は全国に行くのが目標だった。今年は『東北王者になって全国で一つ勝ち、来年以降で優勝しよう』というのがチームの合言葉」と3年計画の2年目の位置づけ。まずは初戦を目指す。

 

ハナマウイ(関東地区・千葉 2大会連続2回目

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4強の昨年から投手力が上積み

 初出場で4強入りした昨年から投手の戦力が上積みされた。昨年はエース右腕・平野暖周投手頼みだったが、流通経済大出の福田琉晟投手、城西国際大出の川口冬弥投手、関メディベースボール学院出身の大川理玖投手、八戸学院大出の加藤駆投手の新人に、2年目の福島大輝投手も伸び盛り。本西厚博監督は「順調に成長し、6枚そろった。(決勝までの)3日間を戦う上で心配がなくなった」と短期決戦の不安は解消された。

 打線の鍵は桜美林大出の新人・中野航太外野手。関東2次予選では不調で下位に落ちたが、本来は4番を打つ力がある。復調すれば、田中勇利外野手の打順を下げられ、下位打線が充実する。

監督が厳選した選手だけが試合に帯同 競争意識高く

 2019年創部で、東京都内でデイサービス施設「ハナマウイ」を運営する会社が母体。翌20年には強豪企業がひしめく都市対抗の南関東2次予選を突破し、本大会に初出場。アロハシャツ姿で介護施設で働く選手たちにちなんで「アロハ旋風」として話題を集めた。練習は平日1回、休日1回。仕事優先のため、本西監督が厳選し、会社に提出するリストに入った選手のみがチームに帯同する。指揮官は「選ばれなかったらその悔しさで、一生懸命やってくれればいい。うちの選手は野球への情熱、企業チームに負けたくないというハングリーさをすごく持っている」と目を細める。

 現役時代にオリックスでイチロー(元マリナーズ)、田口壮(オリックス外野守備コーチ)と強固な外野陣の一翼を担った本西監督。「戦い方としては自分の野球の原点である、投手を中心とした守り勝つ野球。今年は投手力で勝負できればいい」と期待を込める。

【毎日新聞社野球委員会 安田光高】