JABA

JABA

メニュー

トピック TOPICS

クラブチームしか勝たん!特別編 第46回全日本クラブ野球選手権出場チーム紹介⑧ 全大宮野球団/大和高田クラブ

bnr_clubteam__large__large__large__large__large__large.jpeg (76 KB)

日本野球連盟(JABA)に加盟する247のクラブチームの頂点を決める第46回全日本クラブ野球選手権大会が8月27日に神奈川県の等々力球場と大和スタジアムで開幕します。

大会を前に「クラブチームしか勝たん!」特別編として、出場チームを全8回で、対戦カードごとに紹介します。

最終回は、全大宮野球団大和高田クラブです。両チームは27日第4試合(大和スタジアム)で対戦します。

 

全大宮野球団(関東地区・埼玉 初出場) 

特別編⑧全大宮野球団(埼玉).jpg (302 KB)

全国で2番目に歴史のある市民球団が初出場

 1932年創部。全国でも2番目に歴史のあるチームが全日本クラブ選手権の舞台に初めて立つ。

 社会人野球創成期は国鉄関係者による野球チームが複数あった。国鉄の大宮操作場があったことが全大宮野球団の発足につながったという。戦前には32年から36年まで都市対抗の本大会に5年連続出場を果たした。その後は一時、活動がなかった時期などもあり、紆余曲折を経て現在は市民球団として活動している。

新人右腕から経験豊富な抑えへつなぐ

 86年ぶりに「全国」の舞台に立つ原動力となったのは、広島工業大出身の山岡俊介投手の活躍がある。右のスリークオーターから投げ込む直球、スライダーにキレがあり、試合を作れる。上背はないが、左腕の長澤孝輔投手も先発ができる。抑えの山本武蔵投手につないでいくのが戦い方だ。山本投手は獨協大卒から全大宮野球団に入団。その後、BCリーグ富山でプレー。茨城ゴールデンゴールズ時代の2014年には全日本クラブ選手権で優勝を経験した。20年からは古巣に復帰。右サイドで元々は力で押すタイプだったが、年齢と経験を重ね、緩急を付けて打たせて取る投球術に変化した。

 打線は長打がなかなか出ないため、つないでいく。リードオフマンの秋山隆一郎内野手はBCリーグ武蔵でプレーした俊足巧打の右打者で、1、2番の出塁が攻撃の鍵を握りそうだ。

 老舗の市民球団を率いる大熊守監督は「初出場ということで選手はみんな楽しみにしている。選手みんなで決めた今年のスローガンは『挑戦』。相手の大和高田クラブは日本有数の強豪クラブチームだが、どこが相手でも挑戦する気持ちで戦っていければ」と意気込む。

 

大和高田クラブ(東近畿地区・奈良 8大会連続20回目)

特別編⑧大和高田ク.jpg (675 KB)

移籍選手、若手成長で投手力に自信

 全日本クラブ選手権優勝4回の強豪に頼もしい選手が加入した。昨年までカナフレックスで主戦を務めていた黒岩龍成投手。直球で押し、スライダーやカットボールを織り交ぜて打ち気をそらす右腕だ。昨年限りで退社し、独立リーグ入りを模索したがかなわず、そのタイミングでチームから声がかかり、加入した。

 右腕・山本竜也投手、左腕の松林勇志投手の中堅も安定している。プロ野球・近鉄元監督の佐々木恭介監が推しているのが2年目右腕の西陸和投手。140キロ超の直球にフォーク、スライダーなどを低めに集める。西投手は先発でも救援でもできるため、戦い方の選択肢が広がった。「西は大事な試合で投げさせられる。黒岩に西。2人増えたのは大きい」と揺るぎない自信を持つ。

 打線は松本凌太外野手、西脇雅弥内野手、大西律暉外野手の中軸は不動だ。佐々木監督は「西脇の周りは好調。西脇は今年、波がある。今大会に調子を合わせられるか、4番の重責を果たせるかどうか」と主砲の目覚めを待つ。

昨年はコロナで辞退 佐々木監督「悔しさをぶつけ優勝旗を持って帰る」

 チームは8大会連続出場も、一昨年は新型コロナウイルスの影響で大会自体が中止になり、昨年は大会前のPCRでチーム内に陽性者が出たため、辞退した。佐々木監督は「この悔しさをぶつけるのは出場権を取って、クラブの優勝旗を持って帰るのが1番やから、それを目指してやろう」と、辞退が決まった日や納会、今年の練習始めなど節目のタイミングで選手に言い続けてきた。「4年ぶりのチャンピオンを目指して大和高田の野球をフルにやりたい」。2年分の悔しさを胸に思う存分、グラウンドで大暴れするつもりだ。

【毎日新聞社野球委員会 安田光高】