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【GRAND SLAM PREMIUM 144】JABA大会を盛り上げる将来性豊かなルーキーたち

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 420日に決勝トーナメントを実施した第44回日立市長杯大会は、関東勢の包囲網を突破した日本生命が初優勝し、その関東勢が4強を占めた第63回長野県知事旗大会は東京ガスが頂点に立った。

 秋の京セラドーム大阪への出場権を争う日本選手権対象JABA大会では、次々とイキのいいルーキーが頭角を現している。先月の東京スポニチ大会に続き、4月の大会で飛び出した新戦力にフォーカスする。

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静岡大会で活躍したルーキーたち。左から樫村昌樹(日本製鉄鹿島)、髙島泰都(王子)、峯村貴希(Honda)。【写真=宮野敦子】

 

 静岡大会を制した日本製鉄鹿島では、地元・茨城県出身の樫村昌樹(常磐大出)がサードで全5試合に出場。準決勝までは1安打と苦しんだが、決勝ではタイムリー二塁打を含む3安打をマークした。また、日立市長杯大会では田﨑誠也(拓殖大出)と陶山勇軌(明治大出)もスタメン出場。トヨタ自動車東日本とのリーグ戦第1戦では、陶山が同点の7回表に勝ち越しの3ラン本塁打を放つなど、若い力が4強進出に貢献している。

 その日本製鉄鹿島に静岡大会決勝では12で惜敗し、日立市長杯大会のリーグ戦でも接戦を展開した王子では、髙島泰都が先発に抜擢された。明治大準硬式出身の右腕は、静岡大会でIMF BANDITS富山とのリーグ戦第3戦に先発すると、伸びのある速球を軸に6回途中まで4安打1失点の好投。日立市長杯大会ではNTT東日本とのリーグ戦第1戦の先発を任され、6回途中までに4点を許したものの、味方打線の援護で白星を手にしている。長身サブマリンの長谷川希望(京都産業大出)、パワー・ピッチングが魅力の浅井佑介(筑波大出)も、リリーフで持ち味を発揮している。

 静岡大会、長野県知事旗大会ともベスト4Hondaは、静岡大会で一番ライト・瀬戸成一郎(國學院大出)、二番センター・三浦良裕(大阪経済大出)、三番ショート峯村貴希(日本大出)と新人が上位に並んだ。また、指名打者を任された岩本久重はパナソニックとのリーグ戦第2戦で豪快なアーチを描くなど、若手を積極的に起用している。中でも186cmと大型遊撃手の峯村は、長野県知事旗大会で打率.400とシュアな打撃で定位置獲りへ邁進している。

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左から、セカンドの定位置を狙う木村翔大(日本通運)、リリーフで実績を積む池内瞭馬(三菱重工East)、日立市長杯大会で首位打者賞の藤本 舜(日本生命)。【写真=横尾弘一】

 

 四国大会優勝の日本通運では、最高殊勲選手賞に輝いた古田島成龍(中央学院大出)を筆頭に、川船龍星(拓殖大出)と平元銀次郎(法政大出)も先発を経験。質、量ともに豊富な投手陣が、さらに磐石になっている。また、二塁手として全5試合に出場した木村翔大(東洋大出)は、17打数5安打の打率.294をマーク。都市対抗予選までに定位置を確保できるか注目だ。準優勝の三菱重工Eastでは、森 圭名(青山学院大出)が先発、池内瞭馬(國學院大出)はリリーフで経験を積んでいる。

 先行される展開でも、打線が活発に機能して日立市長杯大会をものにした日本生命では、藤本 舜(中部学院大出)と木倉朋輝(亜細亜大出)が一、二番を任された。日本製鉄鹿島との準決勝では藤本が4安打1打点、木倉も3安打2打点をマークすると、SUBARUとの決勝でも藤本は3安打を放ち、14打数10安打の打率.714で首位打者賞を手にした。準優勝のSUBARUでも、後藤克基(法政大出)や小玉佳吾(東海大出)は攻守に潜在能力の高さを示した。

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岡山大会で活躍した新人。左から、森田 貴(シティライト岡山)、髙橋聖人(Honda熊本)、今井脩斗(トヨタ自動車)。【写真=古江美奈子】

 

 岡山大会を初制覇したHonda熊本では、右腕の髙橋聖人が一気にブレイクした。明治大では4年間で通算1勝も、日本製鉄東海REXとのリーグ戦第1戦に先発して5回を無失点に抑えると、パナソニックとの決勝では7回を6安打1失点。強気のマウンドさばきで投げ込むストレートはスピンが利いており、悲願の黒獅子旗を目指すチームでさらなる飛躍が期待される。準優勝のパナソニックでは、大型捕手の久保田拓真(関西大出)が攻守にわたって実力の高さを見せた。9名の新戦力を得て4強入りしたシティライト岡山では、森田 貴(近畿大出)が三番に座ってリーグ戦3試合連続で安打を放った。同じく4強のトヨタ自動車では、今井脩斗(早稲田大出)が早くも四番を任され、打率.400、1本塁打4打点をマーク。右腕の松本健吾(亜細亜大出)は先発を務め、捕手の福井章吾(慶應義塾大出)は好リードで目を引く。

 そして、昨年の都市対抗で初優勝した東京ガスは長野県知事旗大会に登場。皆川喬涼(中央大出)が神戸ビルダーズとのリーグ戦第2戦に先発するなど、ルーキーたちも戦力となって優勝を飾り、推薦出場の都市対抗に続いて日本選手権の切符も手にした。社会人野球の水に慣れ、都市対抗予選でどれだけのルーキーが活躍を見せてくれるか楽しみだ。

【文=横尾弘一】

 

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