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【GRAND SLAM PREMIUM 152】第63回北海道大会はHonda熊本が初制覇

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 昨年、初めて黒獅子旗を手にした東京ガス、2回目の白獅子旗から頂点を狙うHonda熊本をはじめ、これまでの12チームから4チーム増の16チームがエントリーした第63回北海道大会は、619日から5日間にわたって札幌市円山球場、岩見沢市野球場で開催された。

 まず、直前にジェイプロジェクトと伏木海陸運送が出場を辞退したため、リーグ戦のBCブロックが4チームから3チームになってしまった。これまでのJABA大会では、辞退したチームとの対戦を不戦勝としたが、今回はBCブロックのチームを1試合ずつ対戦させ、出場した全14チームがリーグ戦3試合で準決勝進出を争う形とした。

 優勝すれば日本選手権への出場権を得られるだけに、勝つことは何より大事だ。それでも、これから東京ドームで戦うチームにとっても、残念ながら今夏は悔しさを糧にレベルアップに励むチームにとっても、この時期に緊張感の高い実戦経験を積むことは大きなプラスになるはず。そして、何より地元のファンが道外のチームを見られる機会として、不戦勝をなくしたのはよかったと感じた。

 日本の大半が梅雨で蒸している中、さわやかな陽気の下で繰り広げられた大会は、2日目に東京ガスとJR東海が対戦。そう、都市対抗の開幕戦と同一カードである。約1か月後には再び激突するだけに、どんな試合運びを見せてくれるか楽しみだったが、JR東海がルーキーの辻井亮汰、東京ガスは左腕の髙橋佑樹が先発で力投。6回までは21の投手戦も、終盤に打線が爆発したJR東海が、一発攻勢の東京ガスを84で下す。この直接対決の勝敗がものを言い、Dブロックは21敗ながらJR東海が4強入り。3連勝のTDKHonda熊本、投打に安定した大阪ガスも各ブロックを勝ち抜けた。

 

生憎の雨の中でもHonda熊本が投打に勝負強さを発揮

 

 動画配信サイトでのライブ中継も実施された最終日は、あいにくの雨予報。準決勝第1試合の開始時は曇りだったが、次第にパラパラと雨が落ち、風もある難しいコンディションとなった。そんな中、TDKJR東海は接戦を展開する。3回表に中軸の2本のタイムリーでJR東海が2点をリードしたが、6回裏に1点をを返したTDKは、続く7回裏にも一死一、三塁から暴投と齋田海斗の内野安打で逆転。5回途中から登板した権田琉成が完璧な投球で最少リードを守り切った。

 第2試合は、岡山大会優勝のHonda熊本と東北大会を制した大阪ガスが激突。こちらも接戦になると思われたものの、4投手のリレーで8安打されながらも無失点のHonda熊本が、主将・川嶋克弥の4安打や稲垣翔太の一発などで50と完勝する。

 

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雨中の決勝で力投する髙橋聖人(Honda熊本=左)と大関竜登(TDK=右)。

 

 そして、決勝はHonda熊本がビッグルーキーの髙橋聖人、TDK2年目の大関竜登が先発。1回裏に四番・古寺宏輝のタイムリーでHonda熊本が1点を先制し、TDK3回表に奥村幸太のソロ本塁打で追いつく。その後は両チームとも決め手を欠き、11のまま延長に。TDK10回表に無死一、二塁のチャンスを逃すと、その裏のHonda熊本は一死満塁のチャンスを築き、中島準矢の安打でサヨナラ勝ち。TDKの投打にわたる安定感は目を引いたが、Honda熊本が一枚上の勝負強さを見せつけた。

 

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Honda熊本の優勝シーンは、YouTubeでも配信された(配信画像)。

 

 なお、個人賞は以下の通りだ。

最高殊勲選手賞/中島準矢外野手(Honda熊本)

敢闘賞/北畠栞人外野手(TDK

首位打者賞/川嶋克弥内野手(Honda熊本)=打率.636

優秀投手賞/鈴木大貴投手(TDK

【文=横尾弘一】次号は72日にリリースします。

 

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紙版(左)、電子版(右)とも、どうぞよろしくお願い致します。