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【GRAND SLAM PREMIUM 176】社会人ベストナインと個人表彰の選手が決まる!!

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 日本野球連盟は12月6日、2022年度の社会人ベストナインと個人表彰を発表した。これらは都市対抗、日本選手権、全日本クラブ選手権の各本大会、JABA主要11大会の成績をもとに選考するもので、社会人ベストナインは一次選考206名を二次選考で80名、三次選考で36名に絞り、最終的に指名打者を含む10名が選ばれた。3回目となる多木裕史のほかは、いずれも初受賞。都市対抗で12回目の優勝を果たしたENEOSからは5名が選ばれ、これは同賞が制定された1966年(当時は日本石油)、2012年(当時はJX-ENEOS)に並ぶチーム最多となった。なお、1チームでの最多選出は1983年の東芝、2009年のHonda、2015年の日本生命の6名がある。東芝のケースは指名打者制導入以前で、9分の6という凄い占有率だ。ほかに、U-23ワールドカップで3大会ぶり2回目の優勝を飾った日本代表が特別賞に選ばれている。

 

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ENEOSの柏原史陽は、都市対抗、日本選手権の大会優秀選手に加え、九州大会では最高殊勲選手賞に

選ばれる活躍。0.74で最優秀防御率賞に輝き、社会人ベストナインにも選出された。

 

 また、ENEOSは個人表彰でも5部門中3つを占めた。最多本塁打賞、最多打点賞の度会隆輝は、社会人ベストナインと合わせて3賞。2010年にこの表彰が制定されて以降、7本塁打は最多記録となる。

 

【社会人ベストナイン】

投手/柏原史陽(ENEOS)

捕手/柏木秀文(ENEOS)

一塁手/地引雄貴(東京ガス)

二塁手/佐藤勇基(トヨタ自動車)

三塁手/川口 凌(ENEOS)

遊撃手/中村 迅(NTT東日本)

外野手/度会隆輝(ENEOS)

外野手/内山京祐(NTT東日本)

外野手/多木裕史(トヨタ自動車)

指名打者/山﨑 錬(ENEOS)

特別賞/U-23ワールドカップ日本代表

 

【個人表彰】

首位打者賞/吉岡郁哉(王子)=打率.471(14試合62打席51打数24安打)

最多本塁打賞/度会隆輝(ENEOS)=7本(23試合)

最多打点賞/度会隆輝(ENEOS)=21打点(23試合)

最多勝利投手賞/片山雄貴(Honda熊本)=6勝2敗(13試合)

最優秀防御率賞/柏原史陽(ENEOS)=防御率0.74(15試合48回1/3失点4自責点4)

 

 ベストナインの顔ぶれでは佐藤、中村、度会、内山と2年目の選手の名前が目を引くが、特筆は7年目の柏原、11年目の柏木と、同チームから百戦錬磨のバッテリーが選出されたことだろう。同一チームのバッテリーは2015年、都市対抗で優勝した日本生命の藤井貴之と古川昌平以来で、ENEOSでは2012年の大城基志と山岡 剛らが受賞している。

 そう言えば、柏原は都市対抗の期間中、こう語っていた。

「大久保秀昭監督からは、『橋戸賞を獲った平松政次(元・横浜大洋)さんや大城は、優勝した都市対抗の5試合すべてに投げているよ』と言われています。自分も、そのためにやってきました」

 なるほど。優勝した5月の九州大会では、5試合中4試合に登板して最高殊勲選手賞を手にしていた。都市対抗でも、西濃運輸との一回戦はロング救援で4回6奪三振と好投し、ミキハウスとの二回戦もリリーフしたかと思えば、そこから中1日のJR西日本との準々決勝は先発で6回。さらにNTT東日本との準決勝、東京ガスとの決勝もリリーフしたから、3日の連投を含んで5試合すべてに投げたことになる。獅子奮迅。柏原は言う。

「リリーフでも先発でも、基本的にやることは変わりません。まず先頭打者を出さない、もし出しても続かせない、そして仮に1点取られたとしても、それ以上は与えない」

 仮に1点どころか、都市対抗では5試合で13回2/3を無失点である。後輩・度会の打棒がド派手だったために橋戸賞は譲ったが、それに匹敵する熱投だと言っていい。柏原は、ベスト4に進んだ日本選手権でも2試合に先発して12回を2失点の防御率1.50。社会人ベストナインとともに、最優秀防御率賞も手にした。なお、表彰式は、12月13日に東京都内で行なわれる。

【文=楊 順行】

 

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