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【GRAND SLAM PREMIUM 193】選抜高校野球大会から6年、社会人で日本一やプロを目指す強者たち《写真特集》

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 第95回選抜高校野球大会は、4月1日に決勝が行なわれ、山梨学院高が報徳学園高に7対3で勝って優勝。山梨県勢の優勝は、春夏通じて初めてのことだ。第5回ワールド・ベースボール・クラシックで侍ジャパンが世界一を勝ち取り、今春の日本野球界は盛り上がっているが、社会人でも日本一を目指す戦いが始まっている。そこで、2017年に3年生で選抜高校野球大会に出場し、大学を経て社会人でプレーする選手を紹介しよう。ドラフト指名も解禁されるシーズンに、目立つ活躍が期待される7名の精鋭だ。

 

 早稲田実高の清宮幸太郎(現・北海道日本ハム)が注目を浴びていた2017年の第89回選抜高校野球大会は、決勝が大阪桐蔭高と履正社高による大阪対決となり、3対3から9回表に一挙5点を奪った大阪桐蔭高が頂点に立った。そのチームで主将を務めていたのが福井章吾だ。正捕手だった岩本久重(現・Honda)が左手首の骨折でベンチ登録を外れ、背番号3で司令塔を務めると、慶応義塾大でも4年時は主将と捕手としてチームを牽引。春秋連覇と大学選手権制覇に貢献する。そして、昨春にトヨタ自動車へ入社し、早くも昨年の日本選手権で優勝を経験している。今季は正捕手の座を目指しながら、黒獅子旗を手にできるか。

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 決勝の9回に力尽きたものの3完投で4勝を挙げ、準優勝の原動力となった履正社高のエースが竹田 祐だ。明治大へ進学後も、1年春からリーグ戦に登板。秋からは先発を任され、通算11勝で2年時には大学日本一も経験した。ただ、卒業時にプロ志望届を提出するもドラフト指名はなく、さらなるレベルアップを誓って三菱重工Westへ入社。昨年は、ルーキーながら主戦格の働きを見せており、自信を持って勝負のシーズンに臨む。

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 大阪桐蔭高に1対2で惜敗してベスト4だった秀岳館高では、強打の三塁手・廣部就平が四番と主将も担った。2年春から3季連続での甲子園4強は、自信になる一方で悔しさもあっただろう。中部学院大でも1年時から打線の軸を任されたが、3年になると新型コロナウイルスに翻弄される。クラスターの発生でリーグ戦を辞退したり、監督が引責辞任したり……。それでも、主将を務めた4年時には明治神宮大会へ出場し、王子でもレギュラー争いに参戦している。自慢のパンチ力で、今年は東京ドームでもプレーしたい。

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 また、履正社高に4対6で敗れた報徳学園高で、リリーフを担っていた左腕が津高弘樹である。日本大でも着実な成長を見せ、昨春にJR東日本東北へ入社すると、都市対抗のマウンドも経験している。後輩たちが準優勝を果たしたシーズンに、日本選手権で完全試合を達成した大先輩の左腕・西村祐太(今季からコーチ)に学びながら、チームを勝たせられる存在になりたいと意気込む。

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 そして、3月の東京スポニチ大会に出場した中にも、この大会の経験者がいる。2年連続で大会最多12回目の優勝を果たした東芝の太田英毅は、智辯学園高2年春に三番ショートで紫紺の優勝旗を手にすると、この年は四番として出場。二回戦で盛岡大附高に敗れたが、一回戦では会心の2ラン本塁打を放った。

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 その東芝を相手にリーグ戦でリリーフ登板したTDKの長谷川拓帆は、仙台育英高のエース。福井工大福井高と一回戦で対戦し、9回を投げ抜いたものの4対6で敗れた。ちなみに、福井工大福井高のエースは西濃運輸の摺石達哉だ。

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 日本製鉄かずさマジックでサードを中心に腕を磨いている鯨井祥敬は、大会初勝利を目指した東海大市原望洋高の二塁手。1安打2得点と活躍するも、延長14回の末に2対6で涙を呑んだ。

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 このように、かつての甲子園球児の成長した姿を見られるのも、社会人野球の魅力のひとつだ。この世代からドラフト指名される選手は出るのかにも注目したい。

【文=横尾弘一/高校時代写真=松橋隆樹/社会人写真=松橋隆樹・宮野敦子】

 

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