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【GRAND SLAM PREMIUM213】近畿地区連盟と東海地区連盟によるU23選抜交流戦が行なわれる

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 日本野球連盟の各地区連盟は、独自に企画した試合やイベントでファンの拡大や競技者の裾野を広げる活動に腐心している。その中でも、大都市圏にあり、加盟する企業チームも多い近畿地区と東海地区は、JABA大会や都市対抗予選の際にも社会人野球の魅力を伝えようと様々な企画を行なっている。

 昨年、近畿地区連盟は東海地区連盟と手を携え、地区選抜チームによる交流戦を8月22日に企画したが、残念ながら新型コロナウイルスの感染者が増加し、中止せざるを得なかった。そこで、今年も同様の試合を企画。関西学生野球連盟と愛知大学野球連盟にも声をかけ、大学と社会人による交流戦を実現した。

 8月19日にわかさスタジアム京都で、関西学生野球連盟選抜と愛知大学野球連盟選抜の交流戦が午前10時30分にプレイボール。4対3で関西に軍配が上がった。そして、午後1時30分からは社会人の番だ。

 近畿地区連盟は、8月12日に実施した全日本ジュニア強化合宿に招集した選手を中心に、クラブチームの大和高田クラブ、マツゲン箕島硬式野球部からも1名ずつが選抜された。対する東海地区は、11の企業チームから2名(1名のチームもあり)を選抜。23歳以下を基本とする若いチーム編成だが、ともに魅力ある選手たちが顔を揃えた。

 

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両軍の選手たちは猛暑にもかかわらず、試合の意義を理解して社会人らしい技術と粘りを存分に発揮した。

 

 日本代表の石井章夫監督も視察に訪れる中で開始された試合は、近畿地区が佐伯亮太朗(日本生命)、東海地区は佐藤 廉(ヤマハ)と、今夏の都市対抗一回戦でも先発を任されたエース格が激突。先手を取ったのは、2回表の東海地区だ。二死一塁から内藤幹太(三菱自動車岡崎)の右前安打で一、二塁とし、リードオフの山口乃義(王子)は三遊間を破る。二走の福井章吾(トヨタ自動車)が果敢に本塁を狙うと、レフトからの返球がやや逸れて先制のホームに飛び込む。さらに二、三塁から、武藤健司(東海理化)がライト前に運び、2者を迎え入れて3点を先行する。

 近畿地区は、三番から山本ダンテ武蔵(パナソニック)、若林将平(日本新薬)、徳丸天睛(NTT西日本)、猪原隆雅(ミキハウス)と並ぶ重量打線。しかし、3回は三木 樹(ジェイプロジェクト)、4回には左腕の中島 航(王子)と東海地区の小刻みな継投に的を絞り切れず、前半は2安打で無得点に終わってしまう。

 その間、東海地区は5回表にも二死一塁からルーキー・門叶直己(東海理化)と山本晃大(JR東海)の連打で満塁と攻め立て、貞光広登(Honda鈴鹿)が中前に弾き返して2点を追加する。何とか反撃したい近畿地区は、6回裏一死一、二塁から途中出場の山田健太(日本生命)がレフトの左へ二塁打を放って1点。一気に行きたいところだったが、東海地区の森岡大輔(西濃運輸)が踏ん張った。

 すると、7回表にも二死一、二塁から貞光の中前安打で1点を加えた東海地区が、8回から松本健吾(トヨタ自動車)を投入し、近畿地区に反撃を許さなかった。近畿地区は、アスリート委員会地域部会委員で日本製鉄広畑の足達尚人副部長、東海地区は、アスリート委員会の川口朋保副委員長が監督を務めた。プロで言えばオールスターゲームのようなイベント色もある試合とはいえ、互いに意地を見せる真っ向勝負に観客は沸いた。

 長年の社会人野球ファンは、「こういう試合は大歓迎。将来的には、勝ったほうに翌年の都市対抗出場枠をひとつ譲るなど、どうしても負けられないという要素を入れれば、さらに盛り上がるでしょう」と、熱く語ってくれた。なお、最高殊勲選手賞に2点タイムリーなど2安打の武藤、敢闘賞には反撃の二塁打を放った山田が選ばれた。試合の模様は、近畿地区連盟が『社会人野球オールスター2023 近畿選抜vs東海選抜』のタイトルで

動画サイト

(↑ここをクリックしてください)にアップしているので、ご覧いただきたい。

 また、第1回九州地区選抜・中国地区選抜交流戦も9月2日(午後5時開始)と3日(午前10時開始)に、山口県周南市の津田恒実メモリアルスタジアムで開催される。休日で入場料は無料なので、お近くの方はぜひ。

【文・写真=横尾弘一】

 

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