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【GRAND SLAM PREMIUM228】新生・日本代表はグループBの1位でスーパーラウンドへ――第30回BFAアジア野球選手権大会レポート

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 4年ぶりの開催となった第30BFAアジア野球選手権大会は、台北市内に完成したばかりの台北ドームの杮落としとしても大きな注目を浴びており、123日に開幕戦として行なわれたチャイニーズ・タイペイと韓国の対戦は入場券が完売したという。野球モードでは40,017人、コンサートなどのアリーナ・モードでは58,000人を収容でき、両翼が102m、センターが120m、天井高は日本のどのドーム球場よりも高い74.5mというスケールの大きな球場は、グラウンドの人工芝も京セラドーム大阪などと同じミズノ製のMSクラフト・ベースボール・ターフが敷かれている。

 

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12月3日には、台北ドームで盛大な開会式が行なわれた。【写真=宮野敦子】

 

 選手たちに聞くと、人工芝はまだ新しいために硬く立っているそうで、「ゴロの打球は勢いが殺されます」という。フライの打球は見にくさはないが、スタンドの座席は配色がまだらのようになっているため、ボールが見にくいことがあるかもしれない。また、ダグアウトやクラブハウスなどの設備はゆったりと作られており、試合前後の時間は快適に過ごせるそうだ。

 社会人日本代表は、この大会から日本野球連盟アスリート委員会の川口朋保副委員長が監督に就任。加藤 徹、松田 大、玉野武知各委員がコーチを務める。チームは2026年に名古屋で開催されるアジア競技大会での金メダルを最終目標に始動したが、現在のチーム編成は国際舞台での経験が重視されるため、アジア・ウインター・ベースボールやU23ワールドカップも含めて初代表なのは鈴木大貴(TDK)と秋山 翔(三菱自動車岡崎)の2人だけ。プレリミナリー・ラウンドでは落ち着いたプレーと正確な連係でチーム力の高さを見せつけた。

 

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パキスタンとの第1戦の先発を任された加藤三範(ENEOS)は、気合い十分の投球で勝利に貢献した。【写真=宮野敦子】

 

 また、この大会は来年に中国で開催される第5U23ワールドカップのアジア予選を兼ねている。アジアは3枠なのだが、日本が前回優勝枠、中国は開催地枠で出場するため、日本と同じグループBからスーパー・ラウンドに進出したチームには、出場権が与えられる。そのグループBは、中国が出場しないため、日本のほかはパキスタン、タイ、フィリピンが出場した。

 プレリミナリー・ラウンドでは、いい形で3連勝したい社会人日本代表は、アジア競技大会でも活躍した加藤三範(ENEOS)が先発。テンポのいい投球で試合の流れを作ると、攻撃的な二番を任された向山基生(NTT東日本)がチャンスにことごとく快打を放ち、6打点をマークして得点源となった。1407回コールドでパキスタンを退けると、第2戦では先発の秋山が完璧な投球を見せ、打線も好調で1605回コールド勝ち。2連勝でスーパー・ラウンド進出を決めたフィリピンとの第3戦も、10安打を浴びせて91と快勝した。

 台中で行なわれたグループAは、チャイニーズ・タイペイが1位、韓国が2位で勝ち上がり、8日からのスーパー・ラウンドで日本は、8日にチャイニーズ・タイペイ、9日に韓国と対戦。アジア競技大会では決勝に勝ち進めなかっただけに、今大会では何としても決勝進出を果たしたい。

【文=横尾弘一】

 

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