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日本選手権きょう開幕 前日会見詳報 社会人野球NOW vol.44

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 社会人野球の第49回日本選手権大会が29日、開幕する。32チームが出場し、119日までの12日間、熱戦を展開する。28日は会場の大阪市の京セラドーム大阪で記者会見があり、活躍が注目される5選手が抱負を述べた。【毎日新聞社野球委員会・藤野智成】

会見場に登場したのは、三菱重工Eastの山中稜真選手(23)、NTT西日本の伊原陵人投手(24)、三菱重工Westの竹田祐投手(25)、ミキハウスの桜井俊貴投手(31)、マツゲン箕島硬式野球部の奥田貫太投手(23)。

山中選手は7月の都市対抗優勝に貢献し、24日のプロ野球ドラフト会議でオリックスから4位指名された。伊原選手はドラフト会議で阪神から、竹田選手はDeNAからそれぞれ1位指名された。桜井選手は元巨人で、引退後にスカウト生活を送り、今季、ミキハウスで現役復帰を果たし、チームを19大会(21年)ぶりの日本選手権に導いた。奥田選手は全日本クラブ選手権優勝で出場権を勝ち取り、大舞台に乗り込んできた。

=日本選手権での活躍を誓う(左から)山中稜真選手、伊原陵人投手、竹田祐投手、桜井俊貴投手、奥田貫太投手

三菱重工West竹田 「最後の大会。1勝でも多く」

5選手の主な発言は以下の通り。

  ――大会への意気込みを。

 ◆山中 この夏、都市対抗野球で優勝して、 日本選手権も優勝を目指してチームとして取り組んでいます。個人としては、優勝に向けてしっかりとチームに貢献できる、勝利に貢献できるプレーをできるように、精いっぱい頑張っていこうと思います。

 ◆伊原 昨年の日本選手権は予選で敗退してしまって本大会に出場できていないので、まず本大会出場できてホッとしています。 自分としても昨年は予選で投げて負けてますので、今年は本大会出られることをうれしく思っています。まずは一戦一勝ですが、目標はもちろん日本一に置いているので、チーム全員がそこに向かって一生懸命頑張っていきたいなと思っています。

 ◆竹田 自身が出る最後の大会となりますので、1つでも多くチームを勝たせられるように全力で投球します。チームの目標は、都市対抗はベスト8で敗れる悔しい思いをしているので、優勝目指して頑張ります。

 ◆桜井 チームとては21年ぶり(の出場)ということで、初めての選手ばかりですけど、過去最高のベスト4を超えたい。都市対抗で勝てなかった、すごく悔しい思いがあったので、なんとか全国で勝てるように必死に腕を振って投げていきたいと思います。

 ◆奥田 まずは1勝することを目標に、そこからチームの目標であるベスト8を目指して、思い切って腕を振って全力で戦っていこうと思います。

 ミキハウス桜井 チーム状態は一言「絶好調」

 ――チームの状態、チームの強みを。

 ◆奥田 チームとしては4大会ぶりの出場ということで、日本選手権を経験した選手が1人もいない中で、 明日の開幕戦をすごく楽しみにチームの雰囲気が上がっている状態です。監督から常日頃から言われているのは、「当たり前のことを 当たり前にできるように」。全力疾走やカバーリングなどを徹底してやっています。

 ◆桜井 チーム状態は一言で言えば、絶好調。チームの打線の顔である田中(秀政)選手を筆頭にすごくみんな振れてきているので、自分がもし相手だとしたら 投げたくないっていうのが1番の印象です。チームの強みは、ビハインドゲームでも最終回までわからない、巻き返せる勢いがある。どんな試合でも最後まで諦めないのがチームの強みだと思っています。

 ◆竹田 チームの強みは投打のバランスがかみ合っており、投手が攻撃のリズムを作って試合を進めていく。チームの雰囲気は 出ている人出ていない人関係なく、みんながワイワイやっているので、そこが強みだと思っています。

 ◆伊原 強みは、投手を中心とした守り勝つ野球というところ。打線もつながったら爆発力がある。チームは常日頃の練習から雰囲気がいい。明るくポジティブっていうところも掲げているので、そこは選手11人が意識してできている。チームの雰囲気は非常に良くていいかなと思います。

 ◆山中 都市対抗で優勝して、改めてもう1回、当たり前のことをしっかりとできるチームを目指そうということで、全力疾走であったり、 カバーリングだったり、当たり前のことを当たり前にする、というのを優勝後、続けてきて、 今またいい形で結果に出てきているので、チーム状態としては非常にいいと思っています。強みは投打かみ合った、粘り強い野球を見ていただきたいと思っています。

 

日本選手権に向けて記者会見に臨む(左から)山中稜真選手、伊原陵人投手、竹田祐投手、桜井俊貴投手、奥田貫太投手 

三菱重工East山中 望むは「三菱対決」

――対戦したい選手は?

 ◆奥田 (開幕戦で対戦する)NTT東日本の野口(泰司)選手。ストレートに強い選手だと思うので、自分のストレートで真っ向勝負したいなと思っています。

 ◆桜井 ドラフトで指名された選手。マウンドでどんな選手かっていうのを味わいながらやりたいです。

 ◆竹田 2回勝ったら三菱重工Eastに当たるので、(会見場で)横に座っている山中選手と対戦したいです。

 ◆伊原 ヤマハの網谷(圭将)選手と対戦したいなと思ってます。右打者でいうと、社会人でもトップクラスだと思うので、自分の投球がどれだけ通用するのかっていうところは、そういう素晴らしいバッターに投げないとわからないところもあると思うので対戦したいと思います。

 ◆山中 ここにいる皆さんと対戦したいのですが、その中でも三菱重工Westの竹田選手とは対戦したいなと思います。2勝すれば、三菱対決になるので、まずはそうなれるようにしっかりと頑張りたいと思います。

 

 日本選手権に向けて闘志を込める(左から)三菱重工Eastの山中稜真選手、NTT西日本の伊原陵人投手、三菱重工Westの竹田祐投手、ミキハウスの桜井俊貴投手、マツゲン箕島硬式野球部の奥田貫太投手

NTT西日本伊原 「社員を笑顔に」

 ――社会人野球の魅力をお伺いできますか。社員からのエールは。

 ◆奥田 4大会ぶりの出場ということで、社長や常務から激励、お祝いをいただいて、まずは一勝を目標に応援に来てくださる方の力を胸に頑張っていきたいなと思います。

 ◆桜井 地元開催ということで、社員の方々から「応援に行きたい」っていう気持ちをひしひしと感じる。「頑張って」と気軽に声をかけてくださる。勝って恩返しをしたいと思っています。

 ◆竹田 部署の皆さんは、地方大会、本大会関係なく、いつも自分の横断幕を持ってきて応援してくれていて、自分が入社して5回、都市対抗と日本選手権に出てて、日本一を約束しているんですけど、全然果たせてないので、6回目のこの大会で約束を果たせるように頑張りたいです。

 ◆伊原 昨年あまり出れてないっていうところがあったので、今年、出場を決めた時は社員の皆様、本当に喜んでくださいました。地元開催というところがあるので、 社員の方もたくさん球場に来られると思うので、社員の皆様に笑顔になってもらいたいっていうところが1番ですし、自分たちが頑張ることによって社員の皆さんも頑張れるっていうところは、どの大会も言っておられたので、そこは頭に入れながら、全力プレーを忘れずに頑張りたいと思います。

 ◆山中 都市対抗で優勝して、日本選手権も優勝してくれっていう言葉をよくいただきました。期待されていると思うので、優勝が目標ですけど、本当に1試合ずつ自分らのベストパフォーマンスをして、その野球で会社に明るいニュースを届けられるように精いっぱい頑張りたいと思います。

 マツゲン箕島奥田 引退選手にも「恩返し」

――日本選手権は1年間の集大成になる戦いだと思います。社会人野球を経験して得た学びであったり、そういう体験であったり、その得たものをどう発揮するか。

◆山中 学生野球とは違って、やっぱり年齢が少し離れた方とも一緒にプレーしたり、対戦したりする機会があって、学生同士だったら力の勝負とかもあったんですけど、やはりその大人の投球と言いますか、かわされたり、 嫌な攻め方をされたりと、すごい苦しい経験を1年目、2年目にしてきて、やっと少しずつ慣れてきた中だったので、本当に経験を活かして、大人の配球をされても自分も大人のバッティングで返せるように頑張りたいと思います。

 ◆伊原 1年目からたくさん起用していただいた。大会になってくると各バッター食らいついてきて、 簡単に三振してくれなかったり、簡単にアウトになってくれなかったりというのがあった。相手選手の研究が大事というのを経験できた。自分としても本当に最後の大会になります。大事なところで勝てないっていうとこが多かったので、今大会はずっとNTT西日本として優勝したいっていう思いがあるので、一戦一戦、自分のできるベストパフォーマンスをしたいなと思います。

 ◆竹田 この日本選手権の予選の代表決定戦でNTT西日本さんと対戦して、アウト1つの重要性をすごく自分的には感じたので、そのアウト1つの重みを大事にしてプレーしていきたいです。

 ◆桜井 若手からベテランまで、全力疾走だったり、全力プレーだったり、そういうところをすごく1年、実際にグラウンドでやって感じた。野球の楽しさっていうのを改めて感じられた1年だった。またこのようにプレーできる喜びを感じながら、日本選手権も必死にやっていきたいと思います。

 ◆奥田 自分は1年目で経験が浅い中で、たくさん迷惑かけながらここまでさせてもらった。 この大会で引退する選手もいる中で、自分がチームに貢献できるように、恩返しできるように頑張りたいと思います。