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ベースボールマネージャーミーティングで新年始動 社会人野球NOW vol.55
日本野球連盟(JABA)の第46回ベースボールマネージャーミーティングが11日、東京都内で開かれ、全国の72チームから監督やマネージャーら約90人が出席した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う中断を挟み、昨年から再開された指導者研修会で、一体となって2025年シーズンを始動した。【毎日新聞社野球委員会・藤野智成】
=あいさつする日本野球連盟の清野智会長(奥)
清野会長「社会人野球には一体感生み出す大きな力」
都市対抗野球は今年で第96回を数え、100回大会に向けてのカウントダウンが始まり、日本選手権は節目の50回を迎える。冒頭で、清野智会長は「社会人野球には企業や地域に一体感を生み出す、大きな力があると信じている。スポーツマンシップにあふれたプレーで関係者やファンに感動を与え、社会人野球の価値を上げていっていただきたい」とあいさつした。
規則・審判委員会の桑原和彦委員長がスピードアップ特別規程などについて説明した。JABAでは野球の価値向上に向けて2023年シーズンから同規程を適用しており、投手の投球間隔(ピッチクロック)に制限を設けるなど試合進行の迅速化に努めている。
=試合のスピードアップなどについて説明する規則・審判委員会の桑原和彦委員長
桑原委員長「スピードアップ継続」
日本選手権の平均試合時間は、適用前の22年の2時間42分から23年は2時間36分、24年は2時間35分と効果を出している。都市対抗野球も23年は、22年の2時間44分から8分短縮する2時間36分となったが、24年は2時間42分と長くなった。桑原委員長は「検討を重ねてスピードアップを継続していく」と述べた。
また昨夏の都市対抗野球で対象プレーが拡大されたビデオ検証についても、全国の審判員を対象にしたリモート研修会を実施し、地区ごとの審判講習会を通じてスキルアップにつなげていく姿勢を示した。
アスリート委員会の坂口裕之委員長は「社会人野球の価値向上について」と題して登壇し、ピッチクロックについて言及。「タイムパフォーマンスを意識する時代の変化は感じなければいけないと思う。選手の意識が変わり、ピッチクロックも違和感なく実施できるようになっており、一定の成果が出ている。一昨年、昨年と来場者から『社会人野球が面白くなった』という声をいただいているが、まだ発展途上と思うので、今年度も社会人野球の価値を大いに高めていただきたい」と呼びかけた。
=社会人野球の価値向上について説明するアスリート委員会の坂口裕之委員長
坂口委員長「価値を大いに高める」
またJABAのスローガンである「JABA FAIR AND SQUARE ―正々堂々と。―」の徹底を図り、サイン盗みなどを禁じるマナーアップの申し合わせ事項などへの理解を深め、徹底していくことを皆で確認した。
社会人日本代表監督の川口朋保監督は、昨年11~12月に台湾で実施されたアジアウインターリーグでJABA選抜が11勝3敗2分けの1位でリーグ戦を通過し、決勝でNPB WHITEに敗れて準優勝したことなどを活動報告。26年に迫るアジア競技大会に向けて、バッテリーを中心とした守備力に手応えを感じ、得点力の向上やフィジカルの強化などにいっそう励んでいく覚悟を示した。
※会合では、社会人日本代表のトラッキングデータ活用法についてパネルディスカッションが実施されましたので、次回28日公開予定の社会人野球NOW vol.56で報告します。