MENU

CLOSE

JABA

トピック TOPICS

「地域の元気 総務大臣賞」 門真市を都市対抗で表彰 社会人野球NOW vol.80

hp_banner_yoko__small.png

  社会人野球を通した地域の活性化で顕著な活動を行っている自治体に贈られる「地域の元気 総務大臣賞」の表彰式が、8月28日の第96回都市対抗野球大会開会式であり、パナソニック野球部の地元である大阪府門真市の宮本一孝市長に、村上誠一郎総務大臣から賞状と賞杯が手渡された。

=総務大臣賞受賞の喜びを語る門真市の宮本一孝市長

宮本市長「地域の発展、元気につなげたい」

 同賞は2014年、日本野球連盟、毎日新聞社、総務省の三者で創設された。コロナウイルス感染拡大に伴い、実施が見送られた20年を除き、今回が11回目となる。昨年はクラブチームである松山フェニックスの地元、松山市が受賞している。今回の門真市は近畿地方で初の選出となった。

 受賞式で村上大臣は「チーム、住民、企業が一体となり、野球を通して地域の元気を作り出している素晴らしい取り組み。深く敬意を表します」と、門真市の施策を評価した。宮本市長は「皆様のおかげで総務大臣賞を受けることができた。これからも地域の発展、地域の元気につなげていきたい」と喜びを語った。

=子供たちと触れあうパナソニックの選手たち

 門真市とパナソニック野球部は197月に連携協定を結び、青少年の健全育成や、地域の活性化に共に取り組んできた。まず、小学生から高齢者までが市内をバトンリレーで走る門真市のPR動画「門真Runner」への選手の参加をはじめ、21年からは定期的に少年野球チームに対する野球教室を開催。パナソニックの選手たちが門真市で活動する少年野球7チームを、年に12回から15回、指導している。一回限りの指導ではなく、継続的に行うことで効果が期待される。さらに23年からは、その野球教室の成果を発表する場として野球大会「パナソニック杯」も開催している。

=都市対抗野球の開会式で祝辞を述べる村上誠一郎総務大臣

村上総務大臣「住民、企業一体」を評価

 活動は野球だけにとどまらない。昨年度からはデイサービスなど高齢者施設を訪問して、入所者とともに折り鶴を作り、ラジオ体操を行い、一緒に食事をするなどの交流も行っている。宮本市長は「お年寄りのみなさんが、いつもにこやかにされている」と、その効果を話す。また、小学6年生を対象にした「夢授業」で、選手が夢を持つ大切さについて話すなどの活動も行ってきた。

 日本全体の人口が減少していく中、東京や大阪といった大都市を除くと、各地方自治体が抱える人口減少に伴う課題は多い。それはかつての企業城下町にとっても同じ。スポーツを通して子供からお年寄りまでの幅広い住民、自治体、企業(チーム)が結びつき、豊かな暮らしの実現を目指すことは、さらに求められていくはずだ。【毎日新聞社野球委員会 斉藤雅春】

 選考委員は次の通り。(敬称略、肩書きは7月の最終選考時)

  増田寛也(野村総合研究所顧問、元総務相)▽宇津木妙子(日本ソフトボール協会副会長)▽橋本憲次郎(総務省地域政策課長)▽谷田部和彦(日本野球連盟専務理事)▽砂間裕之(毎日新聞社取締役常務執行役員)

 ※次回の社会人野球NOWは9月16日公開予定です。