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JFE東日本 新人マネジャー奮闘 社会人野球NOW vol.70

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 千葉市を本拠とする社会人野球の名門、JFE東日本で、新人マネジャーが奮闘している。明治大から今春入社した小池璃子さん(22)。エネルギーいっぱい、周囲を明るくしている。

=都市対抗野球南関東2次予選でチームに帯同するJFE東日本マネジャーの小池璃子さん

一眼レフ構え、チーム情報発信

 千葉市のZOZOマリンスタジアムで開催された8日の都市対抗野球の南関東2次予選。第2代表決定戦進出を懸けた同じ千葉県内のライバル・日本製鉄かずさマジックとの一戦は、ダッグアウト横のカメラ席から見つめていた。一眼レフを構えて選手たちの動きを追った。「遠方のため球場に来れなかった人のためにSNSで発信します」。勝利の瞬間は、喜びの声が出て、笑顔がはじけた。

 前橋市出身。野球とは無縁で「打ったら一塁に走るのか、三塁に走るのかも知らなかった」という中学時代、進路先として桐生高校の見学会に参加した。小さな所帯ながら勉強と部活動に熱中している野球部員の姿に触れ、「格好いいな」と思った。入学すると、監督のもとへ。マネジャーになりたいと直訴した。部はマネジャーを置いていなかったが、本気度を確かめるために仮入部が認められた。選手とともに汗を流す毎日が始まり、2年になる時に本入部が認められた。

 野球の魅力にのめり込み、明治大学に進んで、迷うことなく野球部の門戸をたたいた。マネジャーとして事務の仕事に没頭した。六大学野球の世界で多くの野球関係者とつながりが生まれ、社会人野球の祭典「都市対抗野球」の観戦に行く機会が増えた。その雰囲気に魅了され、就職活動先は野球チームを持った企業に絞り、JFE東日本の内定をつかんだ。

=選手を支え、ファン拡大に励むJFE東日本マネジャーの小池璃子さん

都市対抗100回大会見据え探る「存在意義」

 選手と同じ社員寮で暮らし、試合や大会に帯同。練習日は製鉄所の労働人事部で社業に励む。

 「本当に温かい人たちに囲まれて生活しています。寮生活というのもあって、みんな仲がよくて、休日に集まってディズニーランドに行く選手もいます。監督もコーチも含めて全員が一つという感じがします」

 そんな新生活で、マネジャーとして広報業務を中心に担う。SNSでの発信では、新たに公式インスタグラムも開設した。球場に駆けつけたファンから「いつも見ているよ。選手の近況を知れてうれしい」と声かけられると、充実感が体に広がる。

 チームの事務作業、裏方としての大会運営の手伝いなどマネジャー業務は幅広い。

 「私が5年目の時に都市対抗野球は100回目を迎えます。それまでにいろんなことに挑戦して、自分の存在意義を見いだしたい。チームのグッズを作ったり、イベントを実施したり、もっともっとファンを増やしていくために、やりたいことがたくさんあります。今は毎日がめちゃくちゃ楽しい」。

 言葉通りの情熱で、社会人野球界にすっかり溶け込んでいる。【毎日新聞社野球委員会・藤野智成】

                                                                  

=JFE東日本の新人マネジャー、小池璃子さん

※次回の社会人野球NOWは6月17日公開予定です。