MENU

CLOSE

JABA

トピック TOPICS

NEW

1回戦から好カード実現 都市対抗組み合わせ決まる 社会人野球NOW vol.116

hp_banner_yoko__small.pnghttps://www.toto-growing.com/

 第97回都市対抗野球大会が8月26日から東京ドームで始まる。7月23日には東京都内で組み合わせ抽選会が行われ、各32代表は1回戦の対戦相手が決まり、最後の調整に余念がない。

=第97回都市対抗野球大会の組み合わせ抽選会に臨む関係者

 抽選会には32チームの監督、マネジャーのほか、約200人のファンが集まり、日本野球連盟の谷田部和彦専務理事が「厳しい予選を経て本大会に臨む各チームに、ぜひ、ご声援をいただきたい。また、9月に愛知で開かれるアジア大会の野球競技に、社会人代表が日本チームとして出場します。代表選手の今大会での活躍にも注目してください」とあいさつした。
 東芝と日本生命の名門同士、あるいはホンダと昨年準優勝の三菱自動車岡崎の強豪同士の対戦が1回戦から実現するなど、今大会も目の離せないカードが続く。そうした中で、昨年優勝で今回は推薦出場の王子は、開幕戦でJR北海道硬式野球クラブと戦うことになった。また、沖縄県勢初勝利を目指す九州第一代表の沖縄電力は、北関東第一代表のエイジェックとの対戦が決まった。王子の湯浅貴博監督(53)、沖縄電力の野原毅監督(52)に初戦への決意を聞いた。

=対戦が決まり握手を交わす王子の湯浅貴博監督(左)とJR北海道クラブの乙須正太監督

王子 昨年優勝の瞬間から初戦に向けた準備が始まった
 「世間様からチャンピオンと言っていただけることは光栄ですが、挑戦者ではないけれど、あくまでも初戦からのスタートです」と、関口監督は話した。推薦出場チームには予選の厳しい戦いを経験していないという難しさがある。また、補強選手もいない。本大会出場が確約される半面、チーム強化への制約もある。
 しかし、関口監督はそれをプラスにとらえようとしている。「昨年の決勝戦を終えた段階で、もう(今年の)開幕ゲームは決まっている。1年間、どのように準備していくかをまずは考えた。ある意味では、(他チームに比して)一番長く準備ができる」
 大会までを逆算して、他のチームが予選を戦っている間、プロ野球のファームや大学と練習試合を組んだり、関東遠征に出かけたりと実戦経験を積んできた。また、JABA大会には静岡、京都、九州と出場し、いずれもベスト4には進めなかったものの、投手を中心に、選手の新しいポジションを模索するなどチームのバージョンアップに努めてきたという。
 前年優勝チームの推薦制度は第82回大会(2011年)に復活して現在に至るが、その間、連覇を達成したのは83、84回大会のJX―ENEOS(横浜市)の1チームだけ。JX―ENEOSは85回大会もベスト4に進むという快挙を成し遂げている。しかし、82回大会以来の15大会中10大会で、前年優勝チームは1、2回戦で姿を消している。補強選手がいない、あるいは予選の経験がないというのは勝ち進むうえで、マイナスとなるようだ。
 実は関口監督は選手時代にも一度、連覇に挑んでいる。王子(当時は王子製紙)の主将として75回大会に優勝し、翌76回大会も主砲で主将として臨んだが、1回戦で日立製作所(日立市)に4-6で敗れている。この時は推薦出場制度がなく、チームは東海地区を勝ち抜き、補強選手も加わっての出場だった。関口監督は「連覇は意識していなかった。いつもと変りなくやったつもりでしたが、なかなか難しい部分はありました」と振り返る。
 単独チームでの挑戦とはいえ、王子には昨年の社会人防御率ナンバーワンの樋口新投手や、ベストナインの細川勝平捕手、柴崎聖人外野手ら好選手がそろう。関口監督は「まずは初戦が一番重要かと思う。自分たちの野球ができるよう良い準備をしたい」という。昨年は東海地区最後の第6代表からの挑戦。今年は真逆のチャンピオンという位置からの優勝への挑戦となる。しかし、ともにチャレンジャーという立場に変わりはない。

=対戦が決まり握手を交わす沖縄電力の野原毅監督(右)とエイジェックの山中繁監督

沖縄電力 手ごたえはある
 沖縄県勢が都市対抗に初めて挑んだのは第35回大会の琉球煙草(那覇市)。以来、沖縄電力の5回を含めて、初戦突破への挑戦は8回に上るが、残念ながらまだ初勝利はない。しかし、野原監督に今年の手ごたえを聞くと「あります」との言葉が、笑顔と共に返ってきた。「必ず県勢1勝はもぎ取りたい。そこに焦点を当てて調整していきます」
 今年は九州第一代表の座をつかんだ。準決勝で梅田学園を10―0の八回コールドで破り、第1代表決定戦ではホンダ熊本に11-6と打ち勝った。野原監督は「コンディショニングとかがうまくかみ合って打線が爆発してくれた。まあ、本大会はそうはいかないと思うので、投手を中心に守りを固めたい」という。その投手陣だが、日立製作所やBC神奈川を経て入社した2年目の左腕、安里海が安定した投球を見せ、その刺激を受けた形で「他の投手も結構、伸びてきている」と、野原監督は自信を口にする。2次予選の梅田学園戦で3年目の新垣瑠が8回を無失点に抑え、内間や亀里、山城悠ら経験のあるベテラン、中堅も予選でいいつなぎ役を果たした。
 野原監督は2000年の71回大会、沖縄電力初出場時のメンバー。その時はトヨタ自動車に6-13で敗れている。その経験からも「全国大会となると、やはり選手は興奮と緊張で、どれだけ力が出せるかという問題になる」という。今季のJABA大会出場は静岡大会のみだが、東京に遠征してJR東日本、明治安田と練習試合を行った。また7月には「選手を強化して、チームを追い込む」ために名護で合宿したという。本大会に向けては早めに沖縄を出発して、関西、関東で練習試合を重ねることにしている。「チャレンジャーなので思い切りぶつかるだけです」と野原監督。その言葉からは、「力さえ出せれば結果はついてくる」との自信が感じられる。【毎日新聞野球委員会・斉藤雅春】

※次回の社会人野球NOWは8月18日公開予定です。