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「川柳」で楽しむ都市対抗 金賞は「『あの選手 うちの部署だよ』自慢する」 社会人野球NOW vol.119
第97回都市対抗野球大会は12日間の熱戦を終え、9月6日に閉幕した。今年、初めて実施したのが、パネル展での「都市対抗川柳」。JR水道橋駅方面から東京ドームに向かう道のりに掲出された出場32チームの紹介パネルとともに、出場チーム関係者が思いを込めた作品がずらりと並んだ。
「都市対抗川柳」の題材は「都市対抗」「社会人野球」「東京ドーム」。事前に出場チームに呼びかけ、1チーム3句ずつ、計96句が集まった。作者はチームや応援団関係者らさまざまで、中には「夢舞台 エースの背中 見せてやる」(JR東日本・洗平比呂選手作品)、「名刺置き 今宵は都市の 四番打者」(NTT東日本・火ノ浦明正選手作品)など選手の作品も多くあった。提出された作品は、大会本部で独創性やテーマとの関連性などの観点から評価。金・銀・銅賞、さらにAIで選出した「AI賞」の四つを閉会式で発表した。

=東京ドーム外周で披露された「都市対抗川柳」
さらにこの企画は、東京ドームが運営する「ことばの投稿・閲覧アプリ『コトアム』」ともコラボレーション。アプリ内のプレイリストで全96句が紹介されたほか、来場者が「ご当地」をテーマに応募できる都市対抗川柳コンテストも行われた。作家・文芸評論家の渡辺祐真さんが選出した作品は、「コトアム賞」として披露した。
金賞は元マネジャー作品 「目に浮かんだ光景」川柳に込め
作品を詠んだのは大阪ガス野球部の元マネジャー松谷竜暉さん。松谷さんは、所用で野球部のグラウンドを訪れた際、現マネジャーの浅田泰斗さんから「何か考えてほしい」と依頼を受けた。その際に思い浮かんだのが、数日前に参加した「壮行会」の風景だった。
松谷さんの職場の同じフロアの部署に今春から主将の杉内洸貴選手が異動。それまで野球部の現役選手がいなかった部署のため、社員の人たちはとても喜び、都市対抗に挑む杉内選手のために懇親の場を企画してくれたという。松谷さんも呼ばれて参加し、杉内選手が職場の人たちと交流したり、激励されている姿が心に残っていた。「東京ドームで応援しながら『あの選手、うちの部署の選手だよ』と周りの人たちに話している光景が目に浮かびました」と松谷さん。その思いを、そのまま川柳に込めた。
=決勝の試合前にビジョンで紹介された受賞作品
松谷さんは選手として4年、マネジャーとして3年、大阪ガス野球部に携わり、現在は社業に専念している。会社の人から『パネル展の俳句を見たよ』と報告ももらうなど、壮行会以降、これまで付き合いのなかった人たちとの交流も増えているという。「これからも野球部と職場のかけはしになっていけたら。会社の多くの人たちに野球部を応援してもらえるよう、サポートしていきたい」と話した。【毎日新聞社野球委員会 中村有花】
<受賞作品は以下の通り>
【金賞】 「あの選手 うちの部署だよ」自慢する(作者 大阪市・大阪ガス 松谷竜暉さん)
【銀賞】 名刺より バットで示す 俺の価値(作者 広島市・JR西日本 西川侑志さん)
【銅賞】 工場の 白線見つけ 打席立つ(作者 鈴鹿市・Honda鈴鹿 長野勇斗さん)
【AI賞】 有休は 旅行じゃないよ 都市対抗(作者 豊川市・東海理化 武藤健司さん)
<コトアム賞>
【最優秀作品】「青春に 負けぬ情熱 ここにあり」(作者 浦添市・沖縄電力・具志堅有香さん)
【優秀作品】
「鉄の街 夢を背負って 黒獅子へ」(作者 姫路市・日本製鉄瀬戸内 小出凌太郎さん)
「天井が 白くてフライが 見えにくい」(作者 仙台市・JR東日本東北 大保優真さん)
「品質は 仕事も野球も 妥協なし」(作者 豊川市・東海理化・池田 健太郎さん)
※次回の社会人野球NOWは9月15日公開予定です。
