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都市対抗野球大会第61回応援団コンクール 社会人野球NOW vol.121
第97回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)は8月26日から9月6日まで東京ドームで行われ、決勝戦で西濃運輸(大垣市)がNTT西日本(大阪市)に4-3で勝ち、12大会ぶり2度目の優勝を果たして、12日間の幕を閉じた。熱戦に彩りを与え、チームを鼓舞する各都市の応援団を対象にした「応援団コンクール」が今回も実施され、沖縄電力(浦添市)が初の最優秀賞に輝いた。郷土色満載の熱量あふれる応援が高く評価された。優秀賞には東芝(川崎市)、敢闘賞にはJR東日本東北(仙台市)がそれぞれ選出された。また、ファンが投票で選ぶMIC賞(MOST IMPRESSIVE CHEER)はJR東日本(東京都)が獲得した。
応援団コンクールは1963年の第34回大会からスタートし、新型コロナウイルス感染拡大防止による中止を経て、第94回大会から新たにMIC賞も設けて復活した。1回戦全16試合を対象に、試合中の応援とともに、五回終了時の「ショータイム」に披露される特色あふれるパフォーマンスなど基に「郷土色」「チームの盛り上げ」「優れたパフォーマンス」「リーダーの統率力とマナー」などの観点から、選考委員が評価した。
最優秀賞は沖縄電力

=「クレージーカチャーシー」にあわせて踊る沖縄電力の応援団
【最優秀賞】
沖縄電力(浦添市)
▽選考理由
沖縄伝統の踊り「カチャーシー」をアレンジし、郷土色、地域性あふれたダンスで観客を巻き込み、より一体感、団結力を演出していた。
▽宮尾晃太・応援団長
素直にうれしい。野球部のテーマが「ラブ・アンド・スマイル」なので、練習からとにかく同じテーマの「笑顔」でやってきました。スタンドに来るお客さんを巻き込むことを意識してやってきたことが認められました。
◇ ◇ ◇
初の最優秀賞で、一昨年の優秀賞以来2年ぶりの受賞となった。沖縄伝統の衣装、踊り、楽曲をふんだんに盛り込んだ応援内容は、東京ドームを訪れた社会人野球ファンを楽しませた。それに加え、選考委員会で高い評価を得たのは南国ならではの明るさ、楽しさ、熱量だった。チャンスや得点シーンでは次々と人が舞台に押し寄せ、歌い踊り、盛り上がる場面が見られた。応援と言えば「一糸乱れぬ統率」を想像しがちだが、沖縄電力の個々人バラバラに見えるような踊りに、コンクール審査員からは「カオスの楽しさ」をたたえる意見が出た。地域の祭りや結婚式の賑わいが、東京ドームで再現された。
優秀賞は東芝

=東芝応援団とキッズチアが華麗な応援で盛り上げた
【優秀賞】
東芝(川崎市)
▽選考理由
地元小学生なら誰もが口ずさめる「かわさき舞踊」など、地域に根付いたパフォーマンスが際立っていた。チアリーディングのレベルの高さ、リーダーの統率力が際立っていた。
▽柳澤遼輝・応援指導部リーダー
東芝の応援は上の世代の人たちがつないで来てくれたものです。受賞を機に、これを私たちも下(の世代)に引き継いで、毎年レベルアップをしていきたいと思います。
◇ ◇ ◇
チームの出場は46回を数え、優勝回数は今大会出場チーム最多の7回を誇る。東芝の赤は後楽園、そして東京ドームを幾度も彩ってきた。それでも、野球部の事務局を担当する清水由華さんによると、もっと多くの人に来てもらおうと社内だけでなく、市政便りなどを使って市民に応援を呼びかけた。審査会で出たのは、とにかく応援レベルの高さ。チアリーディング、踊り、リーダーの統率、一体感など、まさに伝統の東芝ならではという意見が多く出た。日本チアダンス協会所属の審査員からは「子供のチアはレベルが高い。大人のチアも切れがある」との高い評価も。川崎市内のチアリーディングクラブの子供たちによる「かわさき舞祭り」や、空中に1番上の演者を投げ上げる「スタンツ」は会場を沸かせた。また、大人のチア11人は、社外からの応援ではなく、社員で構成されているという。
敢闘賞にJT東日本東北

=JR東日本東北の応援団と会場を盛り上げる「Suicaのペンギン」
【敢闘賞】
JR東日本東北(仙台市)
▽選考理由
地元に根付く「仙台すずめ踊り」を中心に、郷土色あふれるパフォーマンスを披露し、チアリーディングや演奏、観客との一体感など応援のバランスの高さが評価された。
▽三上(さんじょう)匠・応援団長
2年連続で賞をいただき光栄です。郷土色の部分では昨年も評価いただいたので、今回は観客への声かけだったり、あおりだったり、観客との一体感、どうやったら巻き込めるかをテーマにやってきました。すずめ踊りをメーンに、会場を巻き込む仕掛けに取り組んで行きたいです。
◇ ◇ ◇
昨年は優秀賞、今回は敢闘賞と2年連続の受賞となった。第66回大会(1995年)では最優秀賞に輝いており、今回で3冠達成となった。七夕飾り、伊達政宗公と甲冑武者のパフォーマンスなど郷土色あふれる出し物はもちろんだが、メーンはなんと言っても、すずめ踊り。仙台のすずめ踊りは1603年、仙台城(青葉城)築城の際、お祝いの席で披露されたのが発祥とされている。今回は応援団リーダーの20人の踊り手が、JR東日本東北のカラー、緑と黄色のうちわを手に、すずめのようにはね、踊る姿を表現した。応援の観客にも同じうちわが配られ、踊りに合わせて裏と表を交互に入れ替え、一体となって楽しめるよう工夫した。大学時代からすずめ踊りに参加していた社員の大友綾子さんが、アトラクションリーダーとして踊りの指導に当たったが、一回も踊ったことのない初心者も多かったという。
【毎日新聞社野球委員会 斉藤雅春】
※次回の社会人野球NOWは9月29日公開予定です。
