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紹介します!!クラブチームの名物○○ ③滝沢スイカーズ

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日本野球連盟(JABA)に加盟するクラブチームは全国で250を超え、企業チームとともに社会人野球を支えています。

 このコーナーでは、チームを語る上で欠かせないユニークな存在を紹介します。選手、オーナー、サポーター、あるいは応援歌や移動用のバス――。チームの活動を支える、さまざまな「名物」にスポットライトを当てて行きます。

 「紹介します!! クラブチームの名物○○」。第3回はスイカの産地として知られる岩手県滝沢市の「滝沢スイカーズ」です。ユニホームは緑と黒の縦じまの「スイカ柄」。さらに選手が畑でスイカを栽培し、畑の中で打撃練習まで行ってしまうほど、スイカ愛に満ちあふれています。【構成=毎日新聞社野球委員会・中山敦貴】

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=岩手県滝沢市の観光名所にもなっているスイカ柄ガスタンクの前で記念撮影する滝沢スイカーズの選手たち

 滝沢スイカーズは、内野手としてプレーしている村上宣樹さん(32)が2022年に結成した。チームのCEOの村上さんは滝沢市(旧滝沢村)出身で、中学生時代は地元のクラブチームでプレーし、盛岡中央高、盛岡大でも野球を続けた。村上さんは高校教諭で、野球部での指導もしているが、卒業後も硬式野球を続けたい教え子たちの受け皿を地元に作りたいと思ったのがスイカーズ結成のきっかけだ。現在、高校卒業間もない選手から還暦を迎えたスタッフまで、27人(2023年6月末現在)が所属。選手たちは会社員、学生などの本業のかたわら、週末を中心に練習している。

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=スイカーズ畑と、バッティングネットを使った打撃練習場

 チームの名物はなんといっても、滝沢市役所の近くにある「スイカーズ畑」。もともと村上さんの祖父が管理していた畑を受け継ぎ、村上さんがチーム結成前からスイカや野菜を栽培してきた。2020年夏には畑の中にバッティングネットを使った打撃練習場を設置。作物を育てながら練習ができるようにした。今では、スイカーズの選手たちがスイカなどの栽培を手伝ったり、バットを振ったりする姿が見られる。

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上から見たスイカーズ畑。右奥に見える茶色い建物が滝沢市役所

 地元のPRにも余念がない。滝沢市公式のご当地キャラクター「ちゃぐぽん」のデザイナーに依頼し、スイカーズのユニホームをモチーフにしてバットを持った「ちゃぐぽん(滝沢スイカーズver.)」をデザインしてもらい、ワッペンをウォームアップシャツの腕に付けている。他にも、滝沢市のスイカ農家が開発したご当地サイダー「たきざわスイカスパークリング」のロゴ使用の許可を受け、練習着に付けるなどしている。

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=腕の部分に「ちゃぐぽん(滝沢スイカーズver.)」のワッペンが付けられたウォームアップシャツ

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=ちゃぐぽん(滝沢スイカーズver.)のワッペンやスイカスパークリングサイダーのロゴがデザインされた練習着のシャツ

 滝沢市で育ち、地元もスイカも大好きな村上さん。結成時、すぐに「スイカーズ」というチーム名がひらめいたという。スイカーズ畑で収穫された作物は選手たちに振る舞われ、活力の源にもなっている。チームのモットーは「滝沢一心」。村上さんは「畑で良いスイカを育てながら、チームも滝沢市全体から応援されるような存在に育てていきたい」と話す。公式戦未勝利ながら、まずは1勝を挙げるべく、チーム一丸となって練習に励んでいる。「〝西瓜(すいか)旋風〟を巻き起こしたい」と村上さんは意気込んでいる。

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=チームのモットー「滝沢一心」が記されたチームの横断幕