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【GRAND SLAM PREMIUM203】第94回都市対抗野球大会の組み合わせが決まる

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昨年は横浜市・ENEOSが史上最多12回目の優勝を飾り、今大会で連覇を狙う。【写真=藤岡雅樹】 

 

 第94回都市対抗野球大会の組み合わせ抽選会が616日に東京都内で実施され、一回戦16試合の対戦カードが以下の通りに決まった。

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 714日の午後6時にプレイボールとなる開幕戦では、昨年優勝の横浜市・ENEOSと新潟市・バイタルネットが対戦する。大会最多107勝の名門は、関根智輝、加藤三範、糸川亮太の3年目トリオが中心となる投手力、度会隆輝がポイントゲッターの打線ともトップレベル。初勝利を目指すバイタルネットは、王者にどう挑むか。日本選手権覇者の豊田市・トヨタ自動車は、特定試合シードを同じ試合で申し込んだ寄居町/小川町・Hondaと激突。ともに投打に充実しており、どちらがどんな形で主導権を握るか目が離せない。2年目の右腕コンビ・古田島成龍と川船龍星を軸に、全国屈指の投手力を誇るさいたま市・日本通運は、2019年の活動再開から着実に力をつけている八尾市・ミキハウスとぶつかる。ミキハウスの強力打線が、日本通運の先発投手を序盤に攻略できれば面白い展開になりそうだ。2021年に準優勝するなど、全国での躍進目覚ましい大津町・Honda熊本は大垣市・西濃運輸とぶつかる。どちらも粘り強さが持ち味だけに、終盤が勝負になるだろう。このAブロックからベスト4に勝ち上がるのはどこか興味深い。

 Bブロックでは、12年ぶり出場の豊川市・東海理化が君津市・日本製鉄かずさマジックと対戦する。先発投手の出来が、展開や勝敗のカギを握るだろう。一昨年に優勝、昨年は準優勝の東京都・東京ガスは、鉄壁のレギュラー陣が万全。高松市・JR四国は、何とか先制点を奪って優位に立ちたい。門真市・パナソニックと広島市・JR西日本は、ロースコアの接戦になりそうなイメージ。二回戦まで中5日あるゆえ、惜しみなく投手を注ぎ込んでピンチを凌ぎたい。神戸市/高砂市・三菱重工Westは竹田 祐、鷲尾昂哉ら若い先発投手が安定しており、東京都・JR東日本は菅田大介や山内 慧を軸にした打線が破壊力抜群。手堅い攻めでチャンスをものにしたほうに軍配が上がるだろう。

 

最も難しい一回戦を突破して波に乗れるか

 

 Cブロックの太田市・SUBARUと福山市/倉敷市・JFE西日本は、若手の成長著しいチームだ。SUBARUは若い不安定さでなかなか勝ち切ることができなかったが、最後の最後に自分たちの手で代表権をつかんだ自信が大きい。同じような経験を経たJFE西日本は、中国二次予選3試合で46得点1失点と、ヤングパワーが炸裂した。両者が正面からぶつかり合い、どんな試合を見せてくれるか楽しみだ。岡崎市・三菱自動車岡崎は左腕の秋山 翔、東京都・セガサミーは草海光貴と、エースからの継投がポイントになる。走者をひとつでも前に進める攻撃で勝機を見出したい。鹿嶋市・日本製鉄鹿島は持ち前の粘り強さ、浜松市・ヤマハは打線の爆発力で勝利を目指す。ともに波に乗れば、一気に頂点まで駆け上がる力を秘めている。強力打線で東京ドームを沸かせる仙台市・JR東日本東北は、最多62回目出場の大阪市・日本生命を必要以上に意識せずに戦えるか。一方の日本生命は、初の大舞台となる若手が普段通りにプレーできれば白星に近づくはずだ。

 Dブロックに入った春日井市・王子は4年ぶりの出場ながら、日本選手権は6大会連続で経験しているなどチーム力は高い。一方、札幌市・北海道ガスは昨年の一回戦で東芝を倒し、全国レベルでも戦い切る力をつけている。序盤の攻防に注目したい。九州大会を制した福岡市・西部ガスは、村田 健を筆頭に投手陣が磐石。対する東京都・明治安田生命は、春先からの好調さを維持し、自分たちの野球を貫きたい。混戦の近畿二次予選で第一代表を勝ち取った大阪市・NTT西日本と、長野県知事旗大会で優勝し、西関東第一代表の横浜市・三菱重工Eastの対戦も一回戦屈指。ともに5点差でも安心できない反発力があり、僅かなミスが勝敗を分けるだろう。先発投手を予想しながら対戦を待とう。そして、川崎市・東芝は仙台市・七十七銀行と対戦する。13年ぶりの頂点を目指す東芝は、3月の東京スポニチ大会を連覇した力を東京ドームでも発揮できるか。一方の七十七銀行は、僅差の展開に持ち込みたい。

 

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黒獅子旗を手にするチームはどこか。写真は昨年優勝の

横浜市・ENEOSの川口 凌主将。【写真=藤岡雅樹】

 

 このように、黒獅子旗を目指す戦いは、実は一回戦が一番難しいと言われている。今大会から応援団コンクールも再開され、より盛り上がるスタンドをバックに、一年間の努力を最高の成果に結びつけられるチームはどこか。最後まで何が起きるかわからない熱戦を、ぜひ東京ドームで観戦しよう。なお、一回戦は上野掲載したトーナメント表の左から順ではない。下にある試合順を確認した上で足を運んでいただきたい。

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【文=横尾弘一】

※次号は6月24日にリリースします。

 

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紙版(左)、電子版(右)とも、どうぞよろしくお願い致します。